投資において元本保証に固執しないことは大切

投資において「元本保証」という言葉は魅力的です。なにせ投資をしても「損をしない」ということになるからです。その一方で投資商品にはすべからくリスクが存在しています。預金にだってリスクは存在しています。そのリスクは何らかの形でカバーされているわけですが、そのカバーするためには費用がかかります。元本保証に固執することはそれによって何かしらのマイナスを受けている可能性もあると理解しましょう。


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人は「損を儲けの3倍苦痛」から判断する元本保証を好む理由

人は同じ100万円の動きでも、儲けた時と損した時とで感じ方が3倍違うと言われています。

たとえば、株で100万円儲かった時の幸福度を数値化したら100ポイントだとします。一方で株で100万円損をした時の不幸度を数値化すると300ポイントになると言われています。

 

このような損と儲けに対する感じ方の非対称性が「元本保証」や「元本確保」といった言葉を過剰に評価してしまうのです。このような点から下記のような運用商品選択における「ゆがみ」が生じていまうのです。

 

ちなみに、こうした認識の揺らぎは「プロが活用」します。
たとえば今の価格が100円の金融商品があるとします。この金融商品は好景気(20%)で200円、普通(60%)で120円、不景気(20%)で50円になるとします。

 

この金融商品の1年後の期待値は142円になります。しかしながら、損することを3倍嫌う(過大評価する)としたらどうなるのでしょうか?この金融商品の一般投資家が認知する期待値は122円となります(※)。この差を金融業者は美味しくいただくわけです。

 

 

たとえば、最近販売が増えている「元本確保型投資信託」などは満期時の元本確保を謳っていますが、そうしたファンドの運営には高額な運用経費(信託報酬)などがかかり、運用会社は損をしないように工夫をしています。こうした金融商品は結果として普通に運用して入れば得られた利益の大半を失うようになっているケースが多いです。

 

ちなみに、こうした認知のゆがみは「行動経済学」という分野で研究が進んでいます。
投資に限らず、広告宣伝などでも活用されています。たとえば、キャッチコピーなどでは「この商品を使えば○円得をする」という表現よりも、「この商品を使わないと×円損をする」という表現の方が「刺さる」と言われています。

 

こうしたテクニックは金融商品の販売はもとより様々な場面で使われています。その認知のゆがみがあることを理解しておくだけでも投資家としての判断をより正常に行うことができるようになるはずです。

 

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